Unreal Engine 5でAI 3Dモデルを使う:インポート、マテリアル、Nanite、コリジョン
AIで生成した3DモデルをUE5にきれいに取り込む方法。GLB/FBXのインポート、PBRマテリアル、NaniteとLumen、コリジョン、物理プロップまで。
Wandy3Dチーム更新日 7分で読めます

Unreal Engine 5は映画品質のアセットを描画できますが、そのパイプラインはアセットがすでにある前提です。AI生成はそれを変えます。写真1枚や一文から、数分でテクスチャ付きの3Dモデルができます。大事なのは、Nanite、Lumen、Chaosが力を発揮できるよう、UE5にきれいに取り込むことです。
このガイドでは、小道具、家具、彫像などのシーンオブジェクトについて、インポート、マテリアル、パフォーマンス、コリジョンまでの流れを解説します。
インポート:GLBかFBXか

- GLB — UE5は標準でglTFを読み込めます。.glbをContent Browserにドラッグするだけで、PBR一式(ベースカラー、メタリック/ラフネス、ノーマル)も一緒に入ります。
- FBX — どのバージョンでも使える定番のルート。Wandy3DのFBXにはベースカラーのテクスチャが埋め込まれています。ラフネスやノーマルが必要なら自分で接続するか、GLBを使ってください。
どちらもWandy3Dのダウンロード画面から入手できます(ダウンロードはPROに含まれます)。インポーターはglTFのメートルをUnrealのセンチメートルに変換します。それでも100倍小さい・大きい場合は、インポート画面のUniform Scaleを調整してください。
マテリアル

インポーターはサーフェスごとにマテリアルを作成します。本番では、Base Color、Roughness、Metallic、Normalをパラメーターにしたマスターマテリアルを1つ作り、インポートしたものはMaterial Instanceにしましょう。小道具一式でひとつのシェーダーを共有できます。
注意点:glTFのノーマルマップはOpenGL方式(緑が上)ですが、UnrealはDirectX方式(緑が下)です。凹凸の陰影が逆に見えたら、ノーマルテクスチャを開いてFlip Green Channelにチェックを入れます。各マップの役割はPBRテクスチャ解説で。
NaniteとLumen
Naniteは三角形の密度が均一な高密度メッシュが得意で、AI生成のメッシュはまさにそのタイプです。彫像、岩、家具、主役の小道具など、約50,000三角形を超えるものはStatic Meshの設定でNaniteを有効にし、ディテールは任せましょう。
LumenはPBRマップをそのまま扱えます。光沢や金属の表面は、メッシュのLumen Surface Cacheの解像度を上げると反射がシャープになります。Nanite非対応のプラットフォーム向けなど、軽いメッシュが必要なら、Wandy3Dでリメッシュして5,000〜50,000面のきれいなクアッドにできます。
コリジョン
AIで作った小道具の多くは、次の3つで対応できます。
- 自動凸包コリジョン — Static MeshエディターでCollision → Auto Convex Collision。まずはハル数8から。高速で軽量です。
- Use Complex As Simple — 描画メッシュをそのままコライダーにします。静的な背景には使えますが、動く物理オブジェクトには使いません。
- ハル数を増やす — 不規則な形状なら、ワイヤーフレームがシルエットを包むまでハル数を16〜32に上げます。
Chaosで物理プロップを作る

- メッシュに凸包コリジョンを設定します(上記参照)。
- レベルに配置し、Simulate Physicsを有効にします。
- 質量を確認します。Unrealはコリジョンの体積と物理マテリアルから計算しますが、上書きも可能です。木の椅子なら約5〜8 kg、石の胸像なら20 kg以上が目安です。
- 摩擦や反発のためにPhysical Material(木、金属、石)を追加します。
物理シミュレーションする小道具で部屋を埋めるのは、AI生成が特に得意な場面です。椅子もランプも木箱も、1週間モデリングしなくてもすべてユニークにできます。
パフォーマンス
- Virtual Shadow Maps — Naniteのディテールと相性がよく、カスケードシャドウよりスケールします。
- テクスチャサイズ — ほとんどの小道具は2048 pxで十分。4096はカメラが近づく主役のオブジェクトに。
- 予備のLOD — モバイルなどNaniteが使えないプラットフォーム向けに、リメッシュ版(5,000〜20,000面)を用意しておきます。モバイルゲーム向け最適化ガイドも参照してください。
よくある落とし穴
- スケールがおかしい — インポート時のUniform Scaleを確認。glTFはメートル、Unrealはセンチメートルです。
- インポート後に回転している — glTFはY-up、UnrealはZ-upです。インポーターが変換しますが、横倒しになったら軸設定をデフォルトにして再インポートしてください。
- 薄い面が透けて見える — ジオメトリを直すより、そのマテリアルインスタンスでTwo Sidedを有効にします。
すぐできること:一晩で作る背景小道具セット
身の回りのもの10個(椅子、ランプ、花瓶、工具箱など)を撮影して生成し、軽くしたいものはリメッシュしてインポート。一晩で、コリジョンと物理付きのユニークな小道具セットが完成します。まずはコミュニティでほかの人の作品を見て、自分でも生成してみましょう。Unity版の手順は「AIでUnity用のゲーム対応3Dモデルを作る」、全体像はインディー開発者のためのAIアセットパイプラインで解説しています。


